中小企業診断士&ファイナンシャルプランナーのさきがけ読書録

このブログは、中小企業診断士&ファイナンシャルプランナーの就職19年目の仕事人(ビジネスマン)の読書録等です。現在、中小企業診断士、東海地域の某大学院(MBA)、行政書士(試験合格のみ)、AFP(日本FP協会認定)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、ビジネス実務法務2級、ビジネスマネジャー、初級システムアドミニストレータなどの資格を取得しています。

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定年後(楠木新氏)

先日、楠木新『定年後』中公文庫、2017を読みました。

本書は、「人生は後半戦が勝負」、「終わりよければすべてよし」という考え方をもとに、他の書籍で取り上げられているお金や健康のほかに重要になると思われる家族や地域社会との関係に着目して、充実した定年後を検討するための素材を提供しています。

私も同様ですが、仕事を始めてから40歳になるまでは、会社や社会に適用するために、社会のルールや仕事を覚えることに意識と時間を使ってきたように思います。

しかし、社会人の後半戦でもあり、人生の後半戦とも言える40歳を超えてからは、社会や社内での自分の位置づけ、最終的に行きつく先も見え始め、仕事中心の生き方をどうするか、定年後も含めて何をしていくかについて考え始めました。

本書では、お世話になった元上司や先輩の訃報に接することで、普段は意識することのない人生のゴール、死を意識し始め、若いうちの積み立て型の時期から、40代半ばを過ぎて逆算型の時期に移行していくことを説明しています。

自分の人生の後半戦について、まだまだ先だと思いつつ、これまで働いてきた約20年を考えると、実はこれからもあっという間に過ぎ去るのではないかという驚きというか不安も感じつつ、10~12年単位の仕事の目標だけではない人生の後半戦も考えていくきっかけとなる書籍だと思いました。

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テーマ:生き方 - ジャンル:ライフ

2018年を迎えて(イノベーション・オブ・ライフ(クリステンセン著))

明けましておめでとうございます。

2017年末から2018年始にかけて、クレイトン・M・クリステンセン、ジェームズ・アルワース、カレン・ディロン著、櫻井祐子訳『イノベーション・オブ・ライフ』翔泳社、2012を読みました。

著者のクリステンセン氏は、新技術への投資を積極的に行い、高品質の製品やサービスを提供している優良企業が、その優れた経営のために失敗を招くジレンマを解き明かした『イノベーションのジレンマ』の著者として有名です。
本書は、そのクリステンセン氏が、ハーバード・ビジネススクールで卒業生に向けて、経営理論を応用してどうすれば幸せで充実した人生を送れるかについて、講義した内容を編集した書籍です。

本書では、まず最初に経営学の勉強をしたことがある方にはよく知られていると思われる動機づけ要因と衛生要因を応用した選択について説明されています。
衛生要因とは、少しでも欠ければ不満につながる要因で、ステータス、報酬、職の安定、作業条件などが該当します。
動機づけ要因とは、仕事への愛情を生み出す要因で、やりがいのある仕事、他社による評価、責任、自己成長などが該当します。
ステータス、報酬、職の安定といった衛生要因は、ある一定の水準を超えると、仕事での幸せを生み出す要因ではなくなるため、やりがいのある仕事、他社による評価、責任、自己成長などの動機づけ要因を指針として、自分のキャリアを考えるべきと説明しています。
動機づけ要因に満ちあふれたキャリアは、金銭的報酬が高いことが多いものの、動機づけ要因に欠けるが、金銭的報酬が高い仕事もあることを忘れてはいけないというわけです。

また、自分の人生で何をしたいかという具体的な計画がそれることはないという暗黙の前提にも注意が必要であることも説明しています。
衛生要因と動機づけ要因の両方を与えてくれる仕事が見つかっているなら、意図的戦略をどのように達成するかに集中すべきであるが、そのような仕事が見つかっていない場合は、予期しない機会を追求し、予期しない問題を解決するうちに形成される創発的戦略をとる必要があり、一つひとつの経験から学びつつ、戦略を修正していくことを続けることも必要であるというわけです。

さらに、自分が心から実行したいと思う戦略が見つかったのちに、その戦略を実際に実行していくためには、自分の資源を戦略にふさわしい配分としているかに目を配るべきと説明しています。
すぐに見返りが得られるものに資源を配分するのではなく、家族や友人など大切な人との関係を築くことを後回しにせず資源を配分すべきというわけです。

当たり前ですが、人生はやり直しがきかず、過ぎ去った時間は戻りません。
本書を新年に読み終えて、改めて、広い視野を持って、自分の道を拓いていきたいと思いました。
道はいつも自分の目の前に広がっているはずです。道が見えていないとすれば、気づいていないだけなんだと思います。


テーマ:ビジネス・起業・経営に役立つ本 - ジャンル:本・雑誌

結論を言おう、日本人にMBAはいらない(遠藤功氏)

先日、遠藤功『結論を言おう、日本人にMBAはいらない』角川新書、2016を読みました。

著者の遠藤氏は、米国でMBAを取得し、コンサルティング会社を経て、13年間、早稲田大学のビジネススクールで教鞭をとり、2016年3月に日本のビジネススクールが、日本における企業や個人のニーズに合致しておらず、まったく機能していない、学生集めに苦しんでいる多くの日本のビジネススクールは、近い将来、新規募集の停止に追い込まれるだろうという思いから退任され、本書を書かれたようです。

本書の書名は、国内の某大学院(MBA、中小企業診断士養成課程)に社会人入学・修了、中小企業診断士登録している私にとっては、引きつけられました。

著者は、日本のビジネススクールが、日本における企業や個人のニーズに合致しておらず、まったく機能していない。
また、海外トップスクールのMBAと日本のMBAの市場価値は大きな差があることを説明しています。
(ほとんどの日本企業はMBAの価値を認めていない。日本のMBAの「質」が低すぎる。)

ビジネススクールは本来、次世代リーダー候補生を鍛えるために、徹底的に考える訓練を行うべき場であるべきである。
具体的には、経営やビジネスに関する知識を詰め込む「入力」だけでなく、それを活かす「出力」する「実践の場(現場)」を提供すべきと主張しています。

また、専門職大学院では、論文執筆を修了要件として課していないことも多いが、論理的にものを考え、自分の主張を練り上げ、事実で証明し、自分の言葉で明晰に表現する思考のトレーニングのためにも、論文執筆を修了要件とすべきあることも述べています。

次世代リーダー育成の解決策として、現場のないビジネススクールではなく、企業内で経験と学習を繰り返す仕組みをつくることで、次世代リーダーを育成することを提案し、すでに実践されています。
過去のデータに基づいた机上の分析ではなく、物事を深く考え、全体を掴み、流れを読み、本質を見抜き、自分なりの最適解を導き出す、部分や個別ではなく、物事を構造的に捉え、全体像を見抜くことが必要であるというわけです。
仕事においても、企画や戦略という名称が付く部署だけでなく、日々のルーチン業務を確実、効率的に遂行することによって価値を創造している現場での地道な努力こそが、力をつける絶好の場であり、次世代リーダー育成のためにもそういった場が重要であるという主張です。

*著者がすでに実施している「次世代リーダー育成プログラム(NLDP:Next Leaders Development Program)」
企業内で、経営トップが直接関与した、課長などのミドル層を対象とした選抜幹部教育であり、経営陣に自社課題を解決するための提言をするもの。
具体的には、次の5つのステップによる次世代リーダーの社内育成。
①自社のビジネスモデルを理解する
②自社の経営課題を抽出する
③検討すべき自社課題を選択する
④具体的な解決策を検討する
⑤実行可能なアクションプランに落とし込む

なお、日本で国際認証を取得しているのは、慶応義塾大学と名古屋商科大学の2校のビジネススクールのみである背景についても説明しています。
日本のビジネススクールの多くは、取得のための膨大な英語での書類作成、実地検査、審査などの労力に対して、国際認証によって受験者が増加するなどのメリットが少ないため、国際認証取得に積極的ではない。
また、国内のビジネススクールは、大学基準協会などの国内の第三者認証評価機関による認証を受けなければならず、日本人相手に日本語で教育を実施しているのであれば、それで十分という考え方もあるというわけです。


本書についての私の考え方は次のとおりです。

ほとんどの日本企業は、MBAの価値を認めていないことは事実だと思います。
費用対効果を考えれば、割に合わないため、入学前に過剰な期待を抱かせることの批判も理解できます。
しかし、日常の仕事から離れる時間を設けて、自分の仕事についての全体像の把握、理論的整理をすること、ビジネススクールの同級生、卒業生など様々な業種・業態・立場で社会人経験を積んでおられる方とのつながりなど費用対効果がはかりにくい部分を考慮すると、自分がどこまでビジネススクールの場を活用するかによってその効果は大きく異なるのではないかと考えます。

ビジネススクールには、「出力」する「実践の場(現場)」がないということも理解できます。
知識の習得だけを考えるならば、ビジネススクールに通う必要はないと思っています。
また、ケース・ディスカッションは、ケースの成功事例の背後にある論理を理解することを目指して、先生や様々な社会経験を積んだ講義参加者での議論そのものに意義があると思いますが、「実践の場(現場)」には遠いと思います。
しかし、私が通っていた某大学院(MBA、中小企業診断士養成課程)では、実際の中小企業の経営診断実習(2年間で5社)が実施されており、中小企業診断士の第1次試験で学習した経営理論の知識を、大学院(MBA)の講義を通じて学び直し、その経営理論を経営診断実習を通じてどのように実践に活かしていくか、具体的には、経営課題の抽出、解決策の策定などについて、チームで議論して、まとめ、提案することは、「実践の場(現場)」であり、自分の能力を高めることに大きくつながたのではないかと思っています。

いずれにしても、本書は、国内のビジネススクールでの学び直しを検討されておられる方には、参考になると思います。
本書の内容も踏まえて、ご自身で入学の有無を意思決定いただければと思います。
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テーマ:自己啓発 - ジャンル:ビジネス

40歳からの会社に頼らない働き方

先日、柳川範之『40歳からの会社に頼らない働き方』ちくま新書、2013を読みました。

本書は、平均寿命が伸びていること、経済環境が変化(ITの技術革新の進展、新興国の能力の高まり)していることから、会社に頼らず、いくつかのことにチャレンジする「複線的な働き方」を提案しています。

平均寿命が以前と比べると20歳程度伸びており、現在40歳の人でも、以前の20歳と同じ立場、残りの人生があるというわけです。
また、日本全体では、成長率が頭打ちで、既存企業の大部分が伸びない中では、「大部分の中高年の人が社内で評価されなくなる」という事態が起こるものの、それはその人の能力という問題よりは、日本経済の構造的な問題であり、社内だけでなく、自分の能力を把握して、外部に説明することで、評価されることが多くあるのではないかということです。

具体的には、
仕事で得た知識を学問で体系づけることで、パターン化できない問題に直面したときの対処法を身につける、
現在のメインの仕事をやめずに、サブの仕事を進めるために、仲間を集めてバーチャルカンパニーをつくる、
ことなどを提案しています。

東海地域の某大学院(MBA)に社会人入学して修了した自分の経験から考えても、著者の意見には共感できます。

大学院(MBA)での学び直しを通じて、自分の仕事についての全体像の把握、理論的整理をすることで、日常業務のレベルを高めることや、自分の新たな基盤を創っていくきっかけになったと思いますし、大学院(MBA)の同級生、卒業生、先輩、後輩など様々な業種・業態・立場で社会人経験を積んでおられる方とのつながりは、様々な気づきが得られる機会にもなっていますし、現在の仕事にも活かしていますし、今後の自分の働き方にも、様々な影響を及ぼしていく可能性を感じます。
40歳からの会社に頼らない働き方 (ちくま新書)40歳からの会社に頼らない働き方 (ちくま新書)
(2013/12/04)
柳川 範之

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自分の小さな「箱」から脱出する方法

先日、アービンジャー・インスティチュート著、金森重樹監修、冨永星訳『自分の小さな「箱」から脱出する方法』大和書房、2006を読みました。

本書では、「自己欺瞞=箱の中に入っている」と分かりやすく言い換えて説明しています。

そして、「自己欺瞞=箱の中に入っている」ことについて、次のように説明しています。
1.自分が他の人のためにすべきだと感じたことに背く行動を、自分への裏切りと呼ぶ。
2.いったん自分の感情に背くと、周りの世界を、自分への裏切りを正当化する視点から見るようになる。
3.周りの世界を自分を正当化する視点から見るようになると、現実を見る目がゆがめられる。
4.したがって、人は自分の感情に背いたときに、箱に入る。
5.ときが経つにつれ、いくつかの箱を自分の性格と見なすようになり、それを持ち歩くようになる。
6.自分が箱の中にいることによって、他の人たちも箱の中に入れてしまう。
7.箱の中にいると、互いに相手を手ひどく扱い、互いに自分を正当化する。共謀して、互いに箱の中にいる口実を与えあう。

さらに、「自己欺瞞=箱の中に入っている」ことについて、次のように説明しています。
・自分への裏切りは、自己欺瞞へ、さらには箱へとつながっていく。
・箱の中にいると、業績向上に気持ちを集中することができなくなる。
・自分が人にどのような影響を及ぼすか、成功できるかどうかは、すべて箱の外に出ているか否かにかかっている。
・他の人々に抵抗するのをやめたとき、箱の外に出ることができる。

本書を読んで多くの気づきを得ました。
仕事でもプライベートでも、問題に直面した際に、人は自分を正当化する傾向にあるように思います。
本音では、「自分が他の人のためにすべきだと感じたこと」があるにもかかわらず、その気持ちに背く行動をとってしまい、そして、その行動を正当化する視点から見るようになってしまう。
分かっていてもなかなか実践することは難しいのかもしれません。
私も同様です。
しかし、上記のような視点があることを常に意識しておくことで、自分の行動が変わっていくのではないかと考えました。
お勧めの書籍です。
自分の小さな「箱」から脱出する方法自分の小さな「箱」から脱出する方法
(2006/10/19)
アービンジャー インスティチュート、金森 重樹 他

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