中小企業診断士&ファイナンシャルプランナーのさきがけ読書録

このブログは、中小企業診断士&ファイナンシャルプランナーの就職19年目の仕事人(ビジネスマン)の読書録等です。現在、中小企業診断士、東海地域の某大学院(MBA)、行政書士(試験合格のみ)、AFP(日本FP協会認定)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、ビジネス実務法務2級、ビジネスマネジャー、初級システムアドミニストレータなどの資格を取得しています。

日本人の9割に英語はいらない(成毛眞氏)&英語化は愚民化(施光恒氏)

先日、
成毛眞『日本人の9割に英語はいらない』祥伝社、2011
施光恒『英語化は愚民化』集英社新書、2015
を読みました。

成毛氏は、マイクロソフト日本法人の取締役も務めていた方です。
その成毛氏は、『日本人の9割に英語はいらない』で日本人で英語を本当に必要とする人は1割であり(海外在留者、外資系企業雇用者、ホテル・旅館など外国人向けのビジネス対応者)、残りの9割は勉強するだけムダであると主張しています。

また、英語の社内公用語、小学校からの英語必修化に否定的です。
英語というコミュニケーションの道具の使い方が得意な人が優秀なのではなく、話の中身の方が重要である。
日本人が日本語を話すように、英語圏に住んでいる人は英語を話す。
母国語がしっかりできていれば、何歳で学んでも外国語は習得できる。
外国語は早くから学習すれば身につくというわけではなく、何のために勉強するのかという目的が重要である。
したがって、英語はほかの科目より優先されるべき科目ではないというわけです。
また、20代、30代は仕事の基礎体力をつけなければならない時期であり、英語というコミュニケーションの道具の勉強に時間を取られるべきではないとも述べています。

国の文化や歴史を理解するのは、その国の言語を自分のものとしているからであり、人は言葉によって思考するのだから、その言葉がおぼつかないと、思考まで揺らいでしまうというわけです。


施氏は、『英語化は愚民化』でグローバル化に対応するための英語化政策の推進により、知的な活動を日本語で行ってきた中間層が没落し、格差が固定化することに警鐘を鳴らしています。

「グローバル化こそ歴史の必然であり進歩である」という見方は誤りであり、宗教改革以降の西欧の近代化の歴史は、ラテン語で読み書きする人々だけが独占していた普遍的な知を現地語に翻訳し、それぞれの地域に根づかせることで、多くの人々の社会参加が可能となり、近代化の活力が生じたことを説明しています。

そして、外国語の能力に優れた者が外来の知を積極的に学び、翻訳することの重要性は認めています。
明治期の日本においても、世界の最先端の知が日本語に翻訳されたために、国民一人ひとりが知的に成長し、高度な政治や経済の場にも参画することが可能となり、近代化に成功したというわけです。

日本人が母国語でない英語で、英語を母語とするアメリカなどの英語圏の人々と各分野で勝負したとしても、勝てる者はほとんどいない。
思考力の基礎になる教育・研究の過程を外国語で行うようになれば、大部分の組織や人々は、自分たちの潜在能力を十分に発揮できるまでには至らないというわけです。


成毛氏も施氏も、思考力の基礎になる教育を日本語で行うことの重要性を主張しており、大部分の日本人には、英語は不要であり、英語化による潜在能力を十分に発揮できない社会の到来に危機感を持っています。

私も同意見です。
私も仕事で英語が必要になる場面は増えており、英語の習得の必要性は感じていますが、日本人全体に英語がどれほど必要なのだろうかと思ってきました。
例えば、欧米に実質的なルールを決められているビジネス環境で勝負をするためには、確かに英語での対応が必要になるとは思っています。
しかし、母語ではない英語で、英語を母語とする英語圏の人との勝負は明らかに不利です。
欧米に実質的に決められているルールを変えるための戦略、日本でのビジネスは日本語を使うルール、言語による不平等がない国際経済、国際政治の実現など、対処療法ではない対応こそが必要なのではないかと思いました。




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ビジネスという勝負の場は一瞬、しかも服で決まる(木暮桂子氏)

先日、木暮桂子『ビジネスという勝負の場は一瞬、しかも服で決まる』ダイヤモンド社、2017を読みました。

本書は、ファッションとしての服装ではなく、ビジネスの正しい服装とは何かという視点で書かれています。

雑誌などでビジネス服(スーツ、シャツ等)について特集が組まれることもありますが、本書のように、ビジネスの服装に関するネクタイ、スーツ、シャツ、革靴、鞄などについて、写真付きで180頁程度のコンパクトにまとめられている書籍は実用的です。

すでに実践している内容も含まれていましたが、本書に書かれている内容の一部から(例えば、ネクタイやオーダーシャツのラインナップ見直し)、実践していきたいと思います。

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上弦の月を喰べる獅子(夢枕獏氏)

先日、夢枕獏『上弦の月を喰べる獅子(上・下)』ハヤカワ文庫、2011を読みました。

本書は、進化と神仏の物語です。

主人公は、螺旋収集家の二人であったはずが、いつの間にか一人になっており、そして、二人が一人になった理由とその結末は最後に明らかにされます。

小説の序盤は、螺旋収集家という不思議な人物の描写が退屈で、読む速度もなかなか上がらなかったのですが、小説の中盤から、不思議な空間での螺旋、進化、神仏が絡み合った話に引き込まれ、あっという間に最後まで読み進みました。

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風の谷のナウシカ(アニメージュコミックスワイド判)

先日、宮崎駿『風の谷のナウシカ(1)~(7)(アニメージュコミックスワイド判)』徳間書店、1994を読みました。

映画『風の谷のナウシカ』が公開されたのは、1984年でした。

本書は、宮崎駿氏が1982年~1994年に徳間書店のアニメ情報誌『アニメージュ』で連載された作品です。

本書を読むと、映画の『風の谷のナウシカ』は、本書の一部を編集加工した簡易版であることが分かります。

世界観や腐海の森、王蟲(オーム)をはじめとした様々な蟲(むし)などは、映画と漫画で大きな違いはないようにも思いますが、巨神兵の役割やこの世界に存在するトルメキアと土鬼(ドルク)という敵対する二大列強国の間で勃発した「トルメキア戦役」、王位(皇位)継承権を巡る権力闘争などは、映画では描かれていない話です。

現在読んでも古さを感じさせないのは、自然と科学文明の対立、文明の破壊と再生などの普遍的なテーマであるからなのか、現状が『風の谷のナウシカ』の世界観に近づいているからなのかは、わかりませんが、10代、20代、30代などそれぞれの年齢で読むと、また新たな発見や視点が見えてくるから不思議です。

映画『風の谷のナウシカ』を見たことがある方も、本書のアニメ『風の谷のナウシカ』は、お薦めです。

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宇宙の誕生と終焉

先日、松原隆彦『宇宙の誕生と終焉』サイエンス・アイ新書、2016を読みました。

本書は、宇宙の始まりから宇宙の構成、そして、宇宙の終焉について、科学的に明らかになっていることと、まだ科学的に明らかになっていない仮説などを説明しています。

宇宙が138億年前に始まったと言われるが、宇宙の始まりと言われるビッグバン理論は、宇宙の始まりそのものに関する理論ではなく、宇宙が猛烈に熱い火の玉のような状態から始まったことを説明する理論であること。
宇宙の構成成分は、原子などのよく分かっている割合は5%程度であり、ダークマター(26%)、ダークエネルギー(69%)は正体不明であること。
宇宙の終焉については、科学的に確実なことは言えず、宇宙が永遠に膨張を続けるのか、いずれ収縮に向かい潰れてしまうのかはいくつかの仮説にすぎないこと。

これらは、非常に興味深い内容でしたが、一方で、宇宙の始まりの前はどうなのか?そのとき我々はどうだったのか?宇宙の終わりがあるとすれば、そのとき我々はどうなるのか?など時間のスケールが長すぎて、かつ、考えても結論を得られないことに、怖さも感じました。
そもそも宇宙の始まりや終焉は、科学的に追及すべき意義のあることであると思いつつも、科学の世界ではなく、宗教の世界であることの方が、心の安定が図られるのかもしれないと思いました。

テーマ:宇宙 - ジャンル:本・雑誌

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