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中小企業診断士&ファイナンシャルプランナーのさきがけ読書録

このブログは、中小企業診断士&ファイナンシャルプランナーの就職20年目の仕事人(ビジネスマン)の読書録等です。現在、中小企業診断士、東海地域の某大学院(MBA)、行政書士(試験合格のみ)、AFP(日本FP協会認定)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、ビジネス実務法務2級、ビジネスマネジャー、初級システムアドミニストレータなどの資格を取得しています。

日本のいちばん長い日 運命の八月十五日

先日、半藤一利『日本のいちばん長い日 運命の八月十五日 決定版』文藝春秋、1995を読みました。

本書は映画にもなっているので、ご存知の方もいるかもしれませんが、1945年(昭和20年)8月14日正午から8月15日正午の昭和天皇のポツダム宣言受諾の玉音放送までの1日を時系列で描いた書籍です。

太平洋戦争の終戦後の日本の歴史を知っている者にとっては、ポツダム宣言を受諾し、太平洋戦争を終わらせることの決断の適格さは違和感がないように思います。
しかし、1945年(昭和20年)8月の時点で、無条件降伏することで、日本の国体が護持されるのか、日本は米国をはじめとした戦勝国に蹂躙されてしまうのではないかという不安や憤りは、現在からは想像もつかないものだったように思います。

本書を読むと、太平洋戦争を終結させるための鈴木貫太郎首相の言動や陸軍を代表し、陸軍の主張を閣議で述べつつも、最期は国を滅ぼした軍の代表者として自決するに至った阿南惟幾陸軍大臣、ポツダム宣言受諾の玉音放送で「堪ヘ難キヲ堪ヘ忍ヒ難キヲ忍ヒ以テ万世ノ為ニ太平ヲ開カムト欲ス」と語った昭和天皇の思いなどそれぞれの立場で、日本の将来を思い、決断し行動したことが分かります。

また、クーデターを賞賛するつもりは全くありませんが、無条件降伏、ポツダム宣言受諾を良しとせず、国体護持のために、クーデターを企てた青年将校も、日本の将来を思っての決断、行動であることは感じました。

現在では、太平洋戦争の終戦、8月15日正午の昭和天皇のポツダム宣言受諾の玉音放送は、何の問題もなく、実施されたと思っている方もいるかもしれませんが、一度始めた戦争を、軍の戦争継続の意思の圧力を受けながら、終わらせることが、いかに困難で、様々な反動があったということは、記憶にとどめておく必要があると思いました。

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テーマ:歴史・時代小説 - ジャンル:本・雑誌

破天の剣(島津家久)&衝天の剣&回天の剣(島津義弘伝(上・下))(天野純希氏小説)

先日、
天野純希『破天の剣(島津家久)』角川春樹事務所、2015
天野純希『衝天の剣&回天の剣(島津義弘伝(上・下))』角川春樹事務所、2016
を読みました。

『破天の剣(島津家久)』は、戦国時代に九州の薩摩・大隈・日向の三州統一から九州制覇に至る大友宗麟や龍造寺隆信らの九州の有力大名との戦いから豊臣秀吉の九州征伐までを島津四兄弟の四男である島津家久を中心に描いた歴史小説です。
また、『衝天の剣&回天の剣(島津義弘伝(上・下))』は、戦国時代の豊臣秀吉の九州征伐以後の朝鮮出兵、関ケ原の戦いでの敵中突破(島津の退き口)などの中心となった島津四兄弟の次男である島津義弘を中心に描いた歴史小説です。

両書は、前編、後編の歴史小説としても読むことができます。

島津家の関ケ原の戦いでの敵中突破(島津の退き口)については、他の歴史小説でも描かれることは多いと思います。
しかし、九州の薩摩・大隈・日向の三州統一を成し遂げた島津四兄弟(義久・義弘・歳久・家久)が、九州の有力大名である大友宗麟や龍造寺隆信らとどのように争ったのか、
豊臣秀吉の九州征伐後にどのように対応したのか(家久は豊臣家に降伏後に急逝、歳久は豊臣秀吉の下知により自害していたことは初めて知りました)、
朝鮮出兵や関ケ原の戦いでの島津義久と義弘の考え方の違い(歴史小説のため多くの推測も入っていると思います)、
関ケ原の戦いで敗れたにもかかわらず徳川家康から所領安堵された駆け引きなど
を描いた歴史小説は少なく、非常に面白く読ませてもらいました。
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テーマ:歴史・時代小説 - ジャンル:本・雑誌

幕末雄藩列伝(伊東潤氏)

先日、伊東潤『幕末雄藩列伝』角川新書、2017を読みました。

幕末を舞台にした小説は多くあり、私もそれなりの数の歴史小説を読んでいますが、その多くは、西郷隆盛、大久保利通、木戸孝允(桂小五郎)、坂本龍馬、井伊直弼、勝海舟など英雄・英傑と言われる人物が中心に描かれています。

では、その時、藩はどのような動きをしていたのか、英雄・英傑と同じように動いたのか、それとも異なる動きをしていたのかについては、意外と知られておらず、歴史小説にも脇役としてしか出てきません。

本書では、幕末の14の藩の動きを描くことで、異なる視点での幕末を見ることができます。

取り上げられている14の藩は、薩摩藩、長州藩、佐賀藩、土佐藩、会津藩、彦根藩のように幕末の歴史小説にも藩名が上がるような藩だけでなく、仙台藩、加賀藩、長岡藩、水戸藩、庄内藩、二本松藩、松前藩、請西藩のようなあまり知られていない藩もあり、それぞれの藩の動きを読むことで、これまでとは異なる幕末の動きも分かるように思います。

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項羽と劉邦(司馬遼太郎氏歴史小説)

先日、司馬遼太郎『項羽と劉邦(上・中・下)』新潮文庫、1984を読みました。

「項羽と劉邦」というと、高校時代の古典・漢文の時間に「四面楚歌」という言葉の語源になった話として勉強したことは覚えているものの、実際の話はよく知らないまま現在に至っていました。

そんな中、司馬遼太郎氏が、『項羽と劉邦』を書いていることを知りました。
司馬遼太郎氏の歴史小説は、これまでも何冊か読んでいますが、いずれも日本の歴史小説であり、中国の歴史小説は初めてでしたが、日本の歴史小説と同様に、楽しく小説の世界に引き込まれました。


小説の舞台は、秦の始皇帝が没したあとの圧政に対する民衆の反乱から、秦の滅亡、滅秦の盟主である項羽による楚と劉邦の漢との楚漢戦争期です。
武勇に優れ秦を滅ぼした楚の項羽は、田舎町のごろつきであり、動乱の中で人々に担がれたものの、戦いに弱かった劉邦に最終的には負けてしまいます。
そして、劉邦は漢帝国を興します。

なお、「四面楚歌」は、最終的に追い込まれ城にこもった楚の項羽が、城外の四面から楚の故郷の歌が聞こえ、漢軍に楚の兵が寝返り、天が己を滅ぼし運命が極まったことを悟り、その後、城外に討って出て自刃したことが語源とされています。

また、劉邦の部下である韓信は、「背水の陣(はいすいのじん)」で有名な戦闘で勝利した人物です。

項羽が没したのは、紀元前202年と言われています。
「四面楚歌」「背水の陣」の四文字熟語から、日本では戦国時代のような印象もありますが、日本では弥生時代(紀元前10世紀頃から紀元後3世紀中頃まで)にあたり驚きます。

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我が名は秀秋(矢野隆氏歴史小説)

先日、矢野隆『我が名は秀秋』講談社、2015を読みました。

「小早川秀秋」、日本の歴史をご存知の方は、豊臣秀吉の親族であり、1600年の関ヶ原の戦いで、西軍(石田三成方)に属しながら、東軍(徳川家康方)に寝返り、その数年後に死去した人物として、よく知られています。

本書では、その「小早川秀秋」を従来の人物解釈は勝者がつくった歴史であるとして見直し、聡明な人物として描いています。

小早川秀秋は、豊臣秀吉の正妻の兄の子であり、豊臣秀吉から見ると甥にあたる人物です。
一般的には、子に恵まれなかった豊臣秀吉の親類ということで、愚者でひ弱な人物であったものの、豊臣秀吉の意向で、戦国武将として毛利家を支えた毛利元就の息子である小早川隆景の養子として、小早川を名乗ることになったと言われています。

本書でも、前半は小早川隆景の養子となったものの、自身の能力に自信が持てない人物として描かれています。

しかし、小早川隆景と出会うことで、自身の能力に目覚め、豊臣秀吉亡き後の豊臣家の衰退を見極め、関ヶ原の戦いの戦況を読み、当初から東軍(徳川家康方)に味方することを前提に西軍(石田三成方)に属しながら絶妙な機に兵を動かし、東軍(徳川家康方)を勝利に導いた人物として描かれています。

そして、それゆえに、徳川家康から恐れられ、関ヶ原の戦い後に暗殺され、過剰なまでの人格誹謗が流されたという大胆な解釈に基づいて、本書は描かれています。

これまで読んできた歴史小説とは異なる視点であり、新鮮であり、興味深かったです。

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