FC2ブログ

中小企業診断士&ファイナンシャルプランナーのさきがけ読書録

このブログは、中小企業診断士&ファイナンシャルプランナーの就職20年目の仕事人(ビジネスマン)の読書録等です。現在、中小企業診断士、東海地域の某大学院(MBA)、行政書士(試験合格のみ)、AFP(日本FP協会認定)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、ビジネス実務法務2級、ビジネスマネジャー、初級システムアドミニストレータなどの資格を取得しています。

団塊の後(堺屋太一氏小説)

作家・経済評論家の堺屋太一氏が、2019年(平成31年)2月8日、多臓器不全のためお亡くなりになりました。
ご冥福をお祈りいたします。

堺屋太一『団塊の後』毎日新聞社、2017をご紹介します。

本小説の舞台である2026年の日本は、
・人口の減少と高齢化
・「欲ない、夢ない、やる気ない」の低欲社会
・東京オリンピック・パラリンピック以来の経済不況
・1500兆円近くにおよぶ国債残高
・男女とも結婚をしたがらず、子を産みたがらない
状況に置かれています。

そのような状況を踏まえて、時の政府は、「身の丈の国」を目指しています。
・人々の誕生から終末までのすべてを保障する生涯安心政策の確立
・少子高齢化に伴う人手不足に対応する流通無言化の徹底
・人口が増加する首都圏の定数を増やした衆議院の定数600人化

そして、このような「安全で安心で清潔で正確な天国を創ってしまった日本」は、進むべき道を失い、戸惑っています。

そのため、「三度目の日本」に向けて「衆議院の定数」「地方制度」「税財政」の三面を同時に改革する「三面改革」を提示します。
・衆議院の定数を600人に増やし、人口が増加するであろう首都圏を中心に重点的に配分する
・消費税、燃料税、酒・タバコ税の3つを地方自治体の財源とする
・融県生州により都道府県を二都二道八州に再編成する
 都道府県を廃止する廃県置州ではなく、県が融けてやがて州が生まれる融県生州
・国有財産を時価で都道州に売却、都道州は都道州債を発行して購入
・多種多彩な製品を、短時間で安価に提供する第四次産業革命に対応する多様性と変化可能な柔軟性を持つためにも二都二道八州がそれぞれ独自の発想と手法で理想を追求できる体制と実力を与える


堺屋太一『平成三十年 上・下』朝日新聞社、2002で描かれた平成30年(2018年)の「何もしなかった日本」。
国際競争力の低下で円安と国際収支の赤字化が進み、不況と物価の上昇とが同居するスタグフレーションに陥っています。
そして、少子高齢化、地方の過疎化、中国などのアジアの工業化に直面した日本は、「遅進国」になってしまっています。

本書『団塊の後』では、「何もしなかった日本」がさらに継続している設定と思われます。

『平成三十年』を読んだときほどの衝撃はなく、現状から想定できる延長のような印象もありましたが、時代の流れや方向性を考えるための1つの視点として面白いと思いました。
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

団塊の後 三度目の日本 [ 堺屋太一 ]
価格:1728円(税込、送料無料) (2019/2/17時点)






 

テーマ:ビジネス・起業・経営に役立つ本 - ジャンル:本・雑誌

FC2Ad