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中小企業診断士&ファイナンシャルプランナーのさきがけ読書録

このブログは、中小企業診断士&ファイナンシャルプランナーの就職21年目の仕事人(ビジネスマン)の読書録等です。現在、中小企業診断士、東海地域の某大学院(MBA)、行政書士(試験合格のみ)、AFP(日本FP協会認定)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、ビジネス実務法務2級、ビジネスマネジャー、初級システムアドミニストレータなどの資格を取得しています。

平成史

「平成」は、平成31年(2019年)4月31日に今上天皇の生前退位によって終わり、5月1日から「令和」が始まります。

私は昭和生まれで、「平成」は、子どもから高校、大学を卒業し、社会人として約20年を過ごした歳月となります。

「平成」を振り返る「平成史」については、様々な書籍やTV番組などで取り上げられていますが、
片山杜秀、佐藤優『平成史』小学館、2018
は、自分の「平成史」を振り返りつつ、「平成」を考えるための良書だと思いました。

本書でも書かれていますが、日本人の多くは、明治、大正、昭和、平成という時代区分を自然に受け入れています。
しかし、天皇の代替わりごとに歴史を括ることは、世界の中では少数派です。

天皇制を否定する意見を持つ方もおられると思いますが、今回の天皇生前退位による元号変更が、多くの日本人に自然に受け入れられていることを考えると、日本国、日本国民統合の象徴としての天皇については、定着しているのではないかと思います。

さて、平成元年(1989年)は、4月に消費税3%が始まり、12月には日経平均株価が史上最高値38,915円を記録したバブル景気の最盛期であり、米国とソ連の東西冷戦や万年与党の自民党と万年野党の社会党の55年体制も維持されていました。

そして、バブル景気の崩壊後は、「失われた20年」と言われるように「平成」の日本経済は低迷していたと言われています(好景気時でも実質経済成長率が5%以下の低成長)。

さらに、平成7年(1995年)の阪神・淡路大震災、平成23年(2011年)の東日本大震災のような大きな災害も発生しました。

しかし、「平成」の大部分を社会人として過ごした実感としては、低迷した時代とは思っていません。

平成元年(1989年)にはほとんど普及していなかった携帯電話は、平成時代に、ポケベル、携帯電話、スマートフォンへと変化してきました。
平成元年(1989年)には仕事でほとんど使われていなかったパソコンも、平成7年(1995年)のWindows95(ウィンドウズ95)の発売を機に一人一台でインターネットに接続して使用することが当たり前になり、さらに、スマートフォンやタブレット端末の高性能化によって、パソコンに代用される場面も増えています。

日本経済は、平成7年(1995年)に、円高が進み、1ドル=79.75円を記録し、日本の製造業の業績が悪化しました。
また、金融機関も不良債権処理に苦しみ、平成9年(1997年)に山一証券や北海道拓殖銀行が経営破綻、平成10年(1998年)には日本長期信用銀行の経営破綻に続きました。
しかし、ITの進化によって、「平成」になってからソフトバンクグループ、楽天、サイバーエージェントなどのITベンチャー企業が新事業を興し、「昭和」にはなかったサービスが提供されるようになりました。
さらに、日本の製造業の業績が悪化したと言われるものの、例えば、トヨタ自動車は、紆余曲折がありつつも、「平成」を通じて業績を伸ばしており、トヨタ自動車の取引関連企業の業績も連動して伸びてきたと言えます。

日本企業の業績の伸張が、従業員の給与増や正規職員・非正規職員の割合変化などに還元されていない、日本の少子高齢化、アジアを始めとした新興国の成長による競争力低下など「平成」の日本経済は低迷どころか悪化しているのではないかとの意見もあると思いますが、『「平成」の日本経済は低成長ではあるものの成長している、しかし、成長と分配の好循環までには至っていない』というのが、実態だったのではないかと考えています。
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