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中小企業診断士&ファイナンシャルプランナーのさきがけ読書録

このブログは、中小企業診断士&ファイナンシャルプランナーの就職21年目の仕事人(ビジネスマン)の読書録等です。現在、中小企業診断士、東海地域の某大学院(MBA)、行政書士(試験合格のみ)、AFP(日本FP協会認定)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、ビジネス実務法務2級、ビジネスマネジャー、初級システムアドミニストレータなどの資格を取得しています。

平成三十年(堺屋太一氏小説)

堺屋太一『平成三十年 上・下』朝日新聞社、2002 を読み直しました。

平成30年(2018年)、「何もしなかった日本」では、国際競争力の低下で円安と国際収支の赤字化が進み、不況と物価の上昇とが同居するスタグフレーションに陥っています。

少子高齢化、地方の過疎化、中国などのアジアの工業化に直面した日本は、「遅進国」になってしまっています。
産業情報大臣(経済産業省と旧郵政省が合併した組織)の織田信介は、戦国時代の織田信長同様、知価社会を目指す日本改革を始めるという設定です。

本書は1997年6月~1998年7月まで朝日新聞に連載された小説を修正加筆して平成14年(2002年)に出版された小説です。

本書の出版年である平成14年(2002年)から8年が経過し、現在の平成22年(2010年)では、小説の中で出てくるように物価下落の時期が終わり、中国の工業化が希少金属やエネルギー・食糧のなどの値上がりが始まっていると思われます。
平成14年(2002年)当時は、そういう予測もあるのかな~くらいに思って読んでいたことが一部現実化してきていると思いました。


小説の中で次のような歴史の流れを説明をする場面が出てきます。
・平成29年(2017年)=明治150年

・明治維新(1868年、明治1年)から74年目=太平洋戦争開始(1941年、昭和16年)
・太平洋戦争終戦(1945年、昭和20年)から74年目=平成30年(2018年)

・明治維新から10年目=明治官僚体制確立(西南戦争後)(1878年、明治10年)
・太平洋戦争終戦から10年目=55年体制確立(1955年、昭和30年)

・明治維新から30年目=日本の近代工業の初期段階完成(日清戦争と日露戦争の間)
・太平洋戦争終戦から30年目=戦後日本経済大国化(沖縄返還、石油ショック)

・明治維新から45年目=景気低迷(諒闇不況)、東北大凶作
・太平洋戦争終戦から45年目=バブル経済崩壊

・明治維新から50年目=第一次世界大戦終了、日本は戦勝国(1918年)
・明治維新から53年目=日英同盟廃棄、ワシントン会議開催
・太平洋戦争終戦から50年目=冷戦終了、日本は西側陣営で勝ち組
・太平洋戦争終戦から53年目=サミットにロシア正式参加

・明治維新から63年目=世界大恐慌→昭和大不況(1929年→1930年)
・太平洋戦争終戦から63年目=2007年 資源危機(小説の設定)


小説では、改革が叫ばれながら、真の改革ができないまま平成30年(2018年)に至っています。
小説に出てくる産業情報省内では、織田大臣の改革に対して、議論が分かれます。
当初の改革賛同者も次々と脱落していきます。

そして、織田大臣の改革の結末は、織田信長と同様に…。

時代の流れをみるための1つの視点として本書は大変面白いと思いました。
また、当初読んでから数年後に改めて読み直してみることの面白さも実感しました。
お勧めです。

平成三十年 (上) (朝日文庫)平成三十年 (上) (朝日文庫)
(2004/01/17)
堺屋 太一

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