以前、このブログで紹介した内藤忍『60歳までに1億円つくる術』幻冬舎新書、2009が、資産運用の基本的な考え方を書いた書籍に対して、本書は、「人生の目標を設定し、それを達成するために「いつまでにいくら」必要なのかを考える」という基本は同じですが、そのための資産運用方法についてまとめられていることが異なります。
具体的には、
・資産運用のためのアセットアロケーション(どの資産にどれだけ投資するか配分を決めること)の重要性
・インデックス運用とアクティブ運用の違い
→個人投資家が自分で銘柄を選んで市場平均を上回るには高いスキルが必要なため、まずはインデックス運用で市場平均を着実に取りにいく
・積立投資(ドルコスト平均法)の効果と限界
→インデックス運用の投資信託の毎月積立が有効
ただし、将来的に上昇する資産でなければ、最終的には利益に結びつかないことも認識しておく必要あり
(インデックス運用する市場<例えば、日本株式、外国株式の市場>全体が中長期的に成長することが前提となっている)
・外国資産は保有しないことがリスク
→資産の大半を日本円で保有することは円安リスクを取っていることになる
などの資産運用の基本的理論を紹介したのちに、
・投資信託、ETF(株価指数連動型上場投資信託)、海外ETF、日本株式、日本債券、外国債券、FX(外国為替証拠金取引)、REIT(不動産投資信託)などの説明
・アセットアロケーション(日本株式、日本債券、外国株式、外国債券、流動性資産、その他)の方法とモニタリング、リバランスの方法
・実物資産(不動産、金、ワイン)での運用方法
などについて説明しています。
これから資産運用を考えている方は、
「簡単に儲かるうまい方法はない」
「無料相談が手軽でお得という考えではなく、「価値>価格」を考えた相談やセミナーの選択が必要」
ということを念頭において本書のような入門書から勉強を始めて、実際の投資を開始することをお勧めします。
![]() 内藤忍の資産設計塾第4版 [ 内藤忍 ] |
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